‘iPod/iPhone’ カテゴリーのアーカイブ

フランス産アドヴェンチャー for iPhone

2008年12月1日 月曜日

1112, Episode 1” はフランス産のミステリーっぽい iPhone / iPod touch 用アドヴェンチャーゲーム。高画質でインタラクティブ性豊かだが手描きの画面は、ちょっとエドワード・ホッパーの絵を思わせるような質を持っている。言語は英語・フランス語。

どんな感じかは、制作元サイトか、YouTube のこの動画を見るのが手っ取り早いだろう。

追記:その後、iPhone Appbankに詳細なレビューが出ている。

Uli Stein の絵柄のアドヴェントカレンダー+ジグソーパズル for iPhone

2008年11月30日 日曜日

uli_jigsaw.jpgUli Stein の絵柄のアドヴェントカレンダー+ジグソーパズル
Weihnachtszeit mit Uli Stein(ドイツ語版)
Chrismas Time form Uli Stein(英語版)
11月30日限り¥115。

この前、ドイツで見ていた『アルフ』のことを書いていたら、NHK でまた『アルフ』の再放送が始まった。アメリカの sitcom なんだけれど、ぼくにとっては学生のころのドイツ生活の思い出につながっている。(それにしても、所ジョージはどんぴしゃハマりすぎ。)あのとき、HÖR ZU の間違い探しやクロスワードのページのことに触れて、iPhone 用に手に入るドイツ語クロスワードアプリの話を書いていたのだった。間違い探しゲームアプリも、App Store にはすでにいくつか出ている。ドイツには関係ないけれど、ESPN Cameraman はスポーツ写真の間違い探し。無料で、けっこう楽しめる。

で、もう一つ、HÖR ZU と言えば、あるいは HÖR ZU でなくても、ドイツにいたことのある人にとってはおなじみのはずのものの一つが、Uli Stein の一コマ漫画。これが、App Store にはジグソーパズルとなって登場している。

Puzzle Thema Heimweh to Hell ¥700
Puzzle Thema Uli Stein Edition 1-5 ¥600
同種のパズルで、カリブ海の水中写真を用いたもの、サントリーニ島の写真を用いたものなども出しているようだ。いったい何匹のドジョウを狙っているんだ(ユーザの嗜好に合わせて多種類の絵柄を用意している?)という気もするし、値段も「App Store 平均」的にはちと高い。パズルとしてどういうものであるかは、お試し版的な Puzzle Thema ME iPFree (無料)で見てみることができる。iPhone らしいシェイクとスライド操作をうまく組み合わせている感じだが、どのカードが重なっているのかちょっと分かりづらいところがあるのは、いいのか悪いのか。

同じ制作元の、やはり Uli Stein による絵柄のアドヴェントカレンダー兼ジグソーパズルが、上記のように、今日(11月30日)限り ¥115 になっていた。12月1日から24日まで、一つずつジグソーができるようになっている。(上掲画像。12月1日分。「あなた、飾り付けはもう少していねいにやってもいいんじゃない?」)#12月1日午後8時現在、すでに ¥1200 に戻っている。この値段で買う人はいるだろうか?

ところで、このパズル、アイコンの絵柄はまさにジグソーだが、実際のピースはただの矩形。考えてみれば、ジグソーと言えばすぐに思い浮かぶあのピースの形は、普通のというかリアルなというかジグソーには厚紙を噛み合わせて安定させるために必須だが、こういうデジタル版では必ずしも必要ではないのかもしれない。そうなると疑問に思うのは、あの典型的にジグソーな形というのは、いつどこでだれが発明したんだろう、ということ。

Wikipedia 日本語版によれば、ジグソーパズルの「起源」は1760年頃、ロンドンの地図職人ジョン・スピルズベリに遡るという。でもそのピースは国の形だったらしい。Wikipedia 英語版のほうでは、ふつうのボール紙で1000ピースのものをカットするのには700トンの力をかける必要があるなど、興味深い記述もあるのだが、標準的な雲形のピースがいつごろ出てきたのかに関する説明はない。

パリ(フランス)で使う iPhone アプリ・リスト

2008年11月30日 日曜日

iPhone / iPod touch 用アプリの App Store での品揃えがついに一万になんなんとしているという。iPhone 3G Wiki blog で指摘されているように、コンテンツプロバイダまで囲い込む日本のケータイキャリアの商法ではありえないことだ。他方でいわゆるATARIショックも心配されている。App Store が今後どのように運営されていくかは興味深いところだ。がともかく、現時点ですでにユーザーが有益な/必要なアプリを探すのも一苦労だ。ということで、こんなある意味ニッチなテーマで、目に付いたアプリをリストしてみました。

iTooGz
イベントガイド 無料。

ParisBouge(Web アプリ)パリのレストラン、クラブなどのガイド。

Filoresto le guide resto パリなど主な都市のレストランガイド。 GPS 連動。無料。

GUIDEYOU Paris パリのガイド。英語。¥700
Frommer’s Paris 同上。¥1200。

Metro Paris Subway ¥700
Paris Métro ¥600
Tube Paris ¥1200
いずれもパリの地下鉄ガイド。一番安いのが一番出来がよさそう。

Paris Envi 地下鉄利用を軸に据えたパリの観光ガイド。英語。 ¥230。

Musées Paris パリの美術館、展覧会、アートギャラリーのガイド。¥230。

Vocalia 英語・フランス語を音声認識して、アドレスブックのエントリを呼び出し、電話できるアプリ。フランス人の友人の多い方はどうぞ。 ¥450

Bikeフランスの諸都市の貸自転車ステーションを表示するアプリ。現在、ブザンソン、リヨン、マルセイユ、ナント、パリ、トゥールーズに対応。 ¥115
abikenow これも同種のアプリ。パリ、リヨン、マルセイユ、ナント、ナンシー、ブザンソン、トゥールーズ、オルレアンに対応。無料。
GoVelib 同上。ただしパリの Velib ステーション限定。無料。

iTrafic Bison Futé サイトから道路交通情報・渋滞情報を取得するアプリ。現在、ボルドー、カン、グルノーブル、リール、リヨン、マルセイユ、サンテティエンヌ、ストラスブール、レンヌ、サヴォワ、トゥーロン、トゥールーズに対応。無料。

IradarFrance フランスの自動車道のネズミ取りの位置を教えてくれるアプリ。¥1400

VeryTV フランスのテレビ番組ガイド。 ¥115。

France Radio ¥115。これはフランス国外でこそ使いたいアプリかもしれない。France Info, France Inter, France Musique, France Culture, France Vivace, FIP, Le Mouv’ の放送を聴くためのアプリ。

プチ・ロワイヤル仏和・和仏辞典 ¥6000。これももちろん入れておかなければならない。仏和のみのバージョンなら ¥2800。

Wine & Dine for iPhone / iPod touch

2008年11月19日 水曜日

ワインの入門書を読むと、料理とワインを合わせることを「マリアージュ」と呼ぶのだ、などと嬉しげに書いてある。本来の「マリアージュ」をよくよく考えると、マリアージュ自体はなんでもありなので、その後いかに関係が熟していくかが問題なのだし「ディヴォルス」だっていくらでもありうるわけなのだが、それはともかく。Wine & DineWine & Dine(英語)は料理に合わせたワイン選びを助けてくれるアプリ。画面下の Pairing を選ぶと、5つの質問が表示されていく。

問1:料理に合わせて飲むのか、料理に使うのか? 
問2:料理の種類は?(ビーフ、シーフード、パスタなどなど) 
問3:料理の味付けは?(しょっぱい、すっぱい、甘い、オイリー、薄味、ハーバル、辛い) 
問4:自分のワインの飲み手としてのレベルは? 
問5:ワインのアルコール度数は高い方がいいか?

これらの問いに順次答えていくことで、合うワイン品種をリストにして教えてくれる。問4あたり、この流れの中での意味はよく分からないが。それぞれのワイン品種に関する情報を見ることもできる。しかしもちろんたとえばリースリングは甘口と辛口に分けられているが、あくまでも品種止まりであって、それ以上の細かい提案をしてくれるわけではないし、その品種にしても、ごく著名なものに限られているようで、相当に大雑把ではある。データベースは一群のソムリエたちの見解を集約して作成しているという。

逆に、特定のワインから料理を提案するという機能はないようだ。

ほかに、ワインとチーズ、ワインとチョコレートの簡単な相性リストも付属する。

iPhone 用アプリにこだわらなければ、ワインと料理の「マリアージュ」に関しては、たとえば、Vin – Actualités du vin – mariages de vinなどを眺めているほうが面白いかもしれない。

追記:後発の Vino For Dinner Mobile ¥350 は、30ドル以下のワインに絞った上で、それぞれの料理に合うものを、品種にとどまらず具体的に3本ずつ教えてくれる。

Quoi à me mettre aujourd’hui ? – 今日は何を着る?

2008年11月18日 火曜日

rien_a_me_mettre1.jpgRien à me mettre はフランス産の女性向け iPhone 用アプリ。GPS で位置を取得、気象情報をネットから取ってきて、その日の天候・気温と季節に合わせた服装を提案してくれる。もともとウェブでやっているサービス Rien à me mettre の iPhone 版。”Visiter le site” ボタンでサイトに飛ぶ。ウェブ版には、翌日何を着るべきかを前の晩に提案してきてくれるメールサービスや、男性版のコーナー、その他のファッション関連の記事もある。また、iGoogle 用、Mac の Dashboard 用、Facebook 用のウィジェットなどもある。

一時 115 円になっていたが、また無料化した。

スクロールすると、下の方に、個々のアイテムの情報が出ている。

今日のおすすめは…「ガヴロッシュ(パリのわんぱく小僧)現代版」。

カスケットはなしで。
レトロ・ルックを今っぽくするには、スミレ色を少し入れて、ヒールとゼブラ・プリントでバッチリ!

フランス語のみ。ちょっとフランスらしい、ちょっと面白いアプリだと思う。フランス語のままで使って、なまじ日本語化などされないほうがよさそう。

ま、♂で、着るものにあまり気を遣わないぼく自身は使い/使えませんが。

iDic の復活

2008年11月17日 月曜日

idic.pngiDic が、App Store から入手可能になった。600円。App Store 以前から名高い、EPWING形式の辞書を iPhone / iPod touch で読めるようにしてくれる辞書ブラウザ。しかし辞書ファイルをどう追加するかの説明は App Store にはない。少し調べて、なんとか使えるようになったので、そのご報告。

開発者のサイトをよくよく読むと、下の方、小さな字で書かれた開発日誌のようなところに、’/private/var/mobile/Media/Photos/iDic/’ に辞書データを入れるのだと書かれている。(iDic の設定で、辞書データの格納場所を指定することができるが、そこにはデフォルトでこのパスが入っている。)

i-funbox.jpgWindows 用の i-FunBox を使えば、Jailbreak しなくてもいけそうだということが分かり、めったに使わない BootCamp で Windows XP で起動。さっそく i-FunBox をダウンロードしてインストール。iPhone を USB ケーブルで繋ぎ、写真とファクスの設定がどうだとか、Windows 版 iTunes だとかが立ち上がってくるのを次々キャンセルしてなぎ倒し、i-FunBox を起動。無事、iPhone が認識された(上掲画像)。「このデバイスで壁紙をインポートするとかそーゆーことは脱獄しないとできないよ」とか表示されているが、いまは iDic さえ使えるようになればいいので無視。

ここでの見た目のディレクトリ上では、MyComputer/iPhone1.2 (jailed)/Raw File System/Photos/ に iDic というフォルダを作り、そこに EPWING辞書のデータを放り込む。とりあえず、電子ブック版などで持っていたクラウン独和、クラウン仏和、広辞苑第4版、世界大百科事典を入れてみる。

/Photos ディレクトリに辞書ファイルを置いてしまうというのは、Jailbreak しなくてもなんとかアクセスできる領域を使うための苦肉の策なのだろう。

idic_fj.PNGしかしこんな半分裏技みたいなことをしなくては使えるようにならないアプリを販売することを認めるとは、やっぱり App Store の受け入れ基準は謎。

diskaid.pngともあれ、これで、Jailbreak なしの iPhone ではこれまで使えなかった仏和・独和・広辞苑・世界大百科事典が使えるようになった。めでたし。

追記:その後、App Store に出たレビューから、Mac 上でも DiskAid を使えば、USB 接続で iPhone の /Photos フォルダにアクセスできることを知った。わざわざ Windows を使う必要はなかったわけだ。Mac だけで完結する。DiskAid で iPhone を覗くと、こんな感じ。

要するに Win な人は i-FunBox を、Mac な人は DiskAid を使えばよいのだった。

さらに追記:DiskAid には Windows 版もあるのだった。

StitchMinder: 編み物のお伴にも iPhone

2008年11月16日 日曜日

stitchminder.jpgStitchMinder

家人が編み物をしていたので、ふと思いついて App Store で検索してみたら出てきたのがこれ(App Store リンク)。編み物用のカウンター。無料。数字の上をタップすると数が増える。「設定」アプリから、このタップの際に音がでるようにすることも可能。

US版?の App Store では「スタッフのお気に入り」に取り上げられたりもしているようだ。現在のところ英語リソースしかない。開発元では、各国語版のための翻訳協力者を求めている

iPhone で QRコード/iPhone 対応サイト

2008年11月14日 金曜日

iPhone のカメラで QRコードを認識させるには、App Store で入手できる NeoReader (無料)を入れればよい。日本を含む各国のさまざまな様式のバーコードに対応している。NeoReader を起動して、画面下の Scan ボタンをタッチすれば、iPhone のカメラからバーコードを取り込む。

ただし、iPhone のカメラは、OS 2.1現在、マクロ機能がなく、認識に失敗することが少なくない。明るい場所で、大きめのバーコードでなければダメだと思っておいたほうがよい。

iPhone 用のマクロレンズもすでに出ているので、それを使えばいいのだが、Web 上に QR コードが掲載されている場合に、それを Mac の画面から iPhone に読み取らせるのであれば、マクロレンズがなくても、ちょっとしたワザがある。

univ_access.pngMac の Safari などで QRコードを表示させた状態で、option+command+8 を押し、さらに option+command+= を押す。そうすると Mac OS X が備えるズームが働く。これで QRコードを拡大した状態で、iPhone の NeoReader を使えばよい。無事認識できたら、Mac でもう一度 option+command+8 を押して、ズームを切っておく。本来視力の弱い人のための機能なのだろう。Mac でのこの操作の詳細は、システム環境設定の「ユニバーサルアクセス」の「視覚」タブに収められている。上記のキーは、ここに設定されているキーボードショートカットだ。

もっとも、QR コードでアクセスできるサイトの多くは携帯専用で、携帯ちまちまブラウザではなく一応フルブラウザの iPhone の Safari では、せっかくQRコードを読み取ってアクセスしても、ケータイで出直して来い、と追い返されてしまうことも多いようだ。

他方で、特に iPhone に最適化されたサイトも全世界で増殖中だ。iPhone 3G が出て、App Store が開設された7月までは、「脱獄」しない限り、iPhone や iPod touch で純正以外のアプリは使えず、Web アプリだけが頼りだった。だから雑誌やムック類の iPod touch 特集でも、さまざまな Web アプリや iPhone に最適化されたサイトが記事の中心だった。それが、App Store の開設以後は、やや日陰に追いやられてしまった感がある。でも、対応サイトは全世界で増え続けているのだ。ここでは具体的には触れないが、そのリストは、 Apple のサイトでも確認できる。しかしこの Apple のサイト自体は、不思議なことに、一向に iPhone に最適化されない。そのかわりに、iPhone 対応サイトを眺めて回るのに具合がいいのが、これも App Store で無料で手に入る “Web Apps“。iPhone は Web サイトへのリンクをホーム画面にボタンとして置いておけるし、ちょっと気の利いたサイトならこのボタン専用のアイコンを用意しているが、iPhone のホーム画面に登録できる数は限られているので、ほいほいリンクボタンを置いているとあっという間にいっぱいになってしまう。”Web Apps” は、その中に登録されているサイトなら、Web Apps 内部の My Apps に登録しておける。Web Apps で開いたサイトは、Web Apps の内部で閲覧することになる。いざというときに同じページを Safari で開く機能がないのは少し残念。

「アウトドア」とロープワークと iPhone

2008年11月9日 日曜日

bowline_knot.jpg「アウトドア・ブーム」はいつごろからだったろう? まだバブリーだった90年代初頭だろうか。そのアウトドアという言葉が嫌いだった。いまでも違和感がある。ずっと前から山を歩くのが好きだったぼくは、要するに世間で言うアウトドアって、車で林道を走って山の中に入って河原で肉焼いて食って帰ってくることだよな、と思い、けっ、と思っていたのだった。当時自分では車を持つ気がなかったということもある。歩けよ、おまえら。

そういうのはたいてい家族で、つまり親子で、つまりかなり小さな子供を持つ親がやるものなので、小さな子供にあまりハードな道を歩かせるわけにもいかず、そういう年代の構成の家族にとっては、まあ、それなりの意味があることかな、と思うようになったのは、自分で子供(と車)を持ってからだった。

それでも、自分の子供たちには、かなり小さいうちから、コースを選んで歩かせてきた。車で山の河原へ行って肉焼いて帰ってくるだけ、という「アウトドア」に対する違和感は相変わらずだ。この種の「アウトドア」をやっている人たちのマナーの問題もあちこちで再三指摘されている。

そうは言っても、「アウトドアブーム」がぼくらの知見を豊かにしてくれた部分も少しはあるかもしれない。たとえばロープワークに関して。山でザイル必須の岩登りをする人たちは当然昔からよく知っていたのだと思うが(ちなみにザイル Seil というのはたんに英語のロープ rope に対応するドイツ語。日本語としてはもっぱら登山関係で用いられている)、より一般向けに開かれたロープワークの本がちらほら出版されるようになり、そこにぼくらの目が向きやすくなるようになったのは「アウトドアブーム」のおかげではないだろうか。たとえばこんなの。『ロープとひもの結び方―日常生活からアウトドアまでやさしいテクニック145』。ネット上でも、「ロープワーク」などで検索をかけると懇切に説明してくれているサイトがいくつもある。英語では、たとえばここが、他のサイトへのリンクもあって出発点になる。ぬるい山歩き、易しい沢歩きしかしてこなかった僕は、紐の結び方と言えば、固結び(止め結び)と蝶結びぐらいしか知らないのだった。二本のロープを繋ぐテグス結びも、子供の頃、山歩きの指南書で見かけて覚えていたが、これは止め結びを二つ作るだけのことだ。

この夏、プランターでゴーヤやキュウリを作っていたのだが、プランターに支柱を立ててネットを結びつけるのに、そんないい加減な結び方をしていたら、ちょっと重い実がなると、ネットがずるずる落ちてきてしまうのだった。ロープワークの本を参考に結び直したら、ぴたりと決まる。こういう紐・ロープの使い方は、いろいろ知っていた方がいいに決まっている。しかしそれには練習が必要だ。蝶結びだって、だれでもできるけれど、子供がなかなか覚えない。よくよく考えてみると、かなり複雑な操作であることに気づく。自分で子供の頃どうやって覚えたのだか記憶にないのだが、ひたすら繰り返し練習だったか。

上に挙げた本は持っていたが、相変わらずあまりに何も習得していない(本だけ持っていたって、練習しないことには何も覚えられるわけがない)ので、日曜日、東急ハンズに行って、赤いロープと青いロープを2メートルずつ、切り売りしてもらって帰ってきた。本を見ながら「もやい結び」(ブーリン結び)を自分の身体の回りにロープを回して結ぶやり方を、二三回やったら覚えた。子供たちもすぐに覚えたようだ。固定した輪を作って、きつくひっぱってもその輪が締まらない結び方。身体に回したロープが締まってしまったら、あっという間に御陀仏だろう。そうならない、しかし強度のある結び方だ。おそらく「アウトドア」では基本中の基本の結び方の一つ。それすら知らなかったのだった。

もう一冊、赤津孝夫『アウトドア・サバイバル・テクニック』 (OUTDOOR HANDBOOK) 地球丸は、不可欠のロープワークとして、もやい結び、腰かけ結び、下降時の梯替わりの連続止め結びとバタフライノット、木枝を使ってはしごを作るためのてこ結び、そしてその他にロープを収納するための3種類の纏めかたを詳細に紹介している。

沢登りは好きなのだが、上にも書いたように、ザイルのお世話にならなくてもなんとかなるような易しいところばかり選んで歩いてきた。しかし易しいコースであっても、子供を連れていくようになるとことさら、万一のため、ザイルを使った確保の知識や、下降(これも日本ではドイツ語からの借用でアプザイレン abseilen と呼ばれる)の知識は持っていた方がいいに決まっている。そういうわけで、やっとそっち方面の第一歩を踏み出したというところ(ロープワークの「レイト・スターター」?)。この手の事柄は、それこそ生兵法では怪我をするので、まだ実際には当分使えないだろうが。

山のザイル使いであれば、いくつかの結び方を、目をつぶっていてもさっとできなければ、状況によっては生死にかかわる。マリンスポーツでも同様だろう。だからせっせと練習するしかないのだが、それほど差し迫っているわけではない状況で、この場合はどういう結び方がいいんだっけ?という場合もありうる。そういう限られた場合には役立ちそうなのが、Knot Guide という iPhone 用アプリ。¥450。要するに iPhone / iPod touch に入れて持ち歩けるロープワーク・レファレンスだ。英語のみだが、現時点のバージョン 1.1 で、11カテゴリー28種類の結び方を、見やすい画像3〜5枚ほどで教えてくれる。(これのおかげで、日本でブーリン結びと呼ばれるものが bowline knot であることを初めて知った。音訳ではどちらかというとボウリンになる。)類似アプリに Knot Time ¥115、iFishinKnots ¥350というのもある。また、1917年出版のロープワークの参考書の古典をそのまま iPhone で読めるようにした、Knots, Splices and Rope Workも ¥115 で登場した。無料で使える Web アプリ(iPhone/iPod touch に最適化された Web サイト)では、Mobile Knot Guide というのもあるが、ネットに繋がっていないことには使えないわけだから、役立てられるケースはさらに限定されてくるかもしれない。

文字通りの携帯が楽な iPhone は、ある意味で「アウトドア」向きだと言える。レファレンスとしては、赤津孝夫の本にも触れられている「ライフカード」の役割も果たしうるということになる。水に濡れたら御陀仏だし、バッテリーの持ちが少々泣き所だろうか。それ以外にも「アウトドア」系 iPhone アプリでは、GPSロガーとして、すでに評価の高い iTrail などがある。これについては改めて書くかもしれない。

ちなみに、「河原で肉を焼く」ためのグリル・タイマーも、すでに App Store で3種類も出ている。Grill TimerMiGrillGrill Mate。いずれも ¥115。

Fahr-Info Berlin をめぐる Tohuwabohu

2008年11月7日 金曜日

Fahr-Info Berlin は、以前にも触れたことがあるが、ベルリンの乗り換え案内ソフト。ベルリンの21歳の大学生の、非常に洗練された作品だ。無料。GPS を利用して近くの駅・停留所を表示する機能もあるし、路線図も表示する。これまでに2万回ダウンロードされている。そのソフトに、大幅な機能制限が加えられてしまった。

バージョン1.1.1 の説明には、
Aufgrund einer Beschwerde der BVG mussten sowhol der Übersichtsnetzplan als auch die Detailpläne entfernt werden. Sorry dafür!

とある。ベルリン交通局からのクレームにより、データが使えなくなったということだ。どうやら、残りのベルリン・ブランデンブルク交通のデータしか使えなくなっているらしい。(らしい、と言うのは、ぼくはこの新バージョンにダウングレードしていないからだ。)

iPhone daily の記事 Keine Fahrpläne für Berliner によれば、ベルリン交通局は、Fahr-Info Berlin による運行情報の取得を拒否した。ベルリン交通局の情報は、私的な・非商用目的にのみ許可される。Fahr-Info Berlin は無償で提供されていて商用ではないが、それが App Store で提供されていることは、「私的」ではないという判断になるらしい。

ということは、App Store でしか正式にアプリを提供できない現在の iPhone のシステムが問題なのであって、Jailbreak した iPhone 用に、Cydia 経由かなにかで Fahr-Info が提供されれば問題ないということにもなってしまいそうだ。

さらに元ネタの taz の記事 BVG verbietet iPhone-Programm. BVG が iPhone アプリを禁止。「利用客たちは怒っている」”Kunden sind sauer” という副題が添えられている。開発者のヴィット氏にとっては、BVGがいちゃもんを付けてくることなど思いもよらなかった。このニュースに対するネット上の反応も、「BVG、どうかしてんじゃねーのか?」とか、「やっぱりドイツは俗物と役人に支配された国だってことだ」とかいったもの。

BVG 当局のスポークスパーソン、ペトラ・レーツは、ヴィット氏もAppleも、Fahr-Info Berlin で1セントも稼いでいないのだが、という指摘に対して、iPhone に限らずあらゆるケータイで使えるようなアプリを自前で提供する予定なのだという。

よろしい。それが本当なら、そして無償なら。しかし iPhone 用のプログラミングは、頼むから別にしてほしい。「あらゆるケータイ」向けに開発したアプリをちょこっと iPhone 向けにアレンジしただけの代物がどういうことになるかは、NaviTime の醜態がすでにじゅうぶん証明している。一番いいのは、iPhone 用には BVG が Fahr-Info Berlin を買取るなり、Witt 氏に委嘱するかたちをとるなりして、提供することだろう。(そのような例は、Lightsaber Unleashed でもすでに見られたはずだ。スターウォーズのライトセーバーを模したこのソフトは、いったん App Store から姿を消し、ルーカスフィルム社の正式なお墨付きをもって再登場している。)

いや、やっぱり、「あらゆるケータイ」向けのソフトを出すつもりなら、Fahr-Info Berlin とは無関係にそれはそれでとっとと出せばいいので、Fahr-Info Belrin を禁止する理由など、ない。今回の BVG の判断が、「顧客のため」には少しもなっていないことは明らかだ。

2008.11.13. 追記:taz の記事、VBB statt BVG: iPhone-Fahrplan für Nahverkehr doch erlaubt によれば、Fahr-Info でのデータ利用を禁じた BVG は、利用客に、自前で提供しているケータイ用時刻表検索サイトを使えと言っているらしい。いかにもケータイ用で、iPhone + Fahr-Info が供する使用感にははるかにおよぶべくもない。BVG は愚かだというしかなさそうだ。

そこにきて、BVG ではなく、VBB(ベルリン・ブランデンブルク交通連合)が、Fahr-Info Berlin の全面的な支持姿勢を打ち出したようだ。これにより、ヴィットくんは一二週間内に新バージョンを出すという。

VBB と BVG の関係をきちんと調べていないのだが(ご存知の方はご教示ください)、どうやら BVG は VBB に所属するメンバー、という関係のようだ。taz の記事には、BVG は呆然としているに違いない、自分は iPhone を持っていないが、小気味がいい、といったコメントが付けられている。

VBB も自前の Windows Mobile 用の時刻表サービスを提供していたが、利用者が少なく、打ち切りを考えていた。ところが Fahr-Info Berlin が出た7月、アクセス数が百倍にも急増した。Fahr-Info はこの Windows Mobile 用サイトからデータを読み取っていたからだ。そのためサービス打ち切りは取りやめになった。ヴィットくんと VBB の話し合いでは、VBB 側がヴィットくんに、時刻表データベースへの直接のアクセスを許可したという。また、BVG が使用を禁じたのと同じ(ロゴが BVG から VBB に変わるだけ)路線図も、利用を許可した。BVG ザマミロで、かつひとまずめでたい。