先日、電車に乗っていたら、某週刊誌の中吊り広告で、漢字検定関連記事の見出しが目に入った。その雑誌と記事を読んだわけではないから正確なところは分からないが、一種のぼろ儲け告発のような文言の見出しだった。いずれにせよ、資格検定が、うまくやれば美味しい商売であろうことはすぐに想像がつく。
でも日本通訳協会なるものが破産したニュース(2008年10月)も記憶に新しい。
2001年から「文部省認定」がなくなってきたことが影響しているのだろうか。何の裏も取っていない素人の憶測だが、日本通訳協会の場合は、たんにマネジメントの問題だったのではないかという気がする。全体の趨勢はむしろ逆であるように思えるからだ。文部省認定廃止が明らかになったときに出ていた記事にこんなものがある。
無くなるのは「文部科学省認定」のお墨付きなのであり、検定試験自体をすぐに無くす必要はないのです。TOEICのようにこのお墨付きが無くても企業や学生から圧倒的支持を受けている資格試験がある反面、国家資格であるかのように誤信させることで存続を図ろうとする試験があるとしたらそれはご退場願いたいということなのでしょう。
お墨付きが無くなった途端に、受験者が減り、検定制度自体が成り立たなくなる資格試験は確かに出てくるでしょう。
むしろそういう資格試験はなくなってもらっても良いのではないでしょうか?
今後は、本当に社会から必要とされる検定試験は残り、そうでないものは淘汰されてゆくことになります。筆者はそれで良いと思うのです。
文部科学省が認定試験の全廃を表明 「英検」は無くなるの? – [資格]All About
この筆者の、ある意味楽観的な見通しとは逆に、それでも「いい商売」の「検定」はなくならない。むしろ増加傾向にあるように思える。つまり、「文部省認定」が消えたことで、認定されているものとされていないものの差はなくなった。この状況はむしろ有象無象の「検定」業者に取ってはチャンスだと考えることもできる。そしてまた Yahoo! などがネット上で行う無害でお気楽な「検定」はどんどん増えている。
たとえば某香料系検定なども、一つの例として面白い。少々の受験料で合格率は9割以上。これに通っていることを履歴書に書いたりするほうが恥ずかしいくらいだ。でもその先の「資格」があって、それは検定主催者側の「講習」を高額な受講料を払って受けないと獲得できないことになっている。まあ、一つの「ビジネスモデル」としては、成り立ってしまうのだな、これが。
いつのまにかなんだかやたらに増殖していてびっくりするのが音楽コンクール商売。ぼくが子供の頃は、国内のコンクールはほとんど耳にしなかった。音楽コンクールと言えば、中村紘子のチャイコフスキーだの、ロン・ティボーだの、小沢征爾のブザンソンだの、国外の世界的なものと、国内のごく少数のものに限られていた。いまは違う。あまりに数が多いものだから、それ専門の情報誌も存在するほどだ。もちろんその中身の多くは相当に疑わしい。つい最近も、某音楽コンクールで、はるかに有能な参加者をさしおいて、審査員の息子が優勝してしまうという微笑ましいケースも見られたようだ。
さて、運営側の利得はさておくとして、この種の「資格」の存在意義はどこにあるだろうか。
もちろん、どんないい加減な資格であろうと、それに合格するためには最小限の勉強やトレーニングはすることになるだろう。だから本人にとっては、少なくとも、勉強するため、練習するためのちょっとした中間目標にはなる。
対外的というか対他的には、なにがしかのスキルを身につけていることを、実際にそのスキルを実践して見せなくても、人に信じてもらう所に意味がある。実演する時間や機会が得られにくいことだってあるだろう。そういう場合に便利なのだ。
ただまあ、特定のスキルを「評価」する立場にあるひとなら、相手のスキルそのものを、免状ではなく、自分の目や耳でも判断できるひとであってもらいたいものだとは思う。そういう「見る目」を養うことまで「資格」が阻害しているとすれば、ちょっと問題なのだが、この「見る目」、評価する能力こそが、多くの方面で、実は希有なものになってしまっているのではないのか。そのことがまた、いかがわしい検定商売コンクール商売を繁栄させているのではないのか。もちろん検定やコンクールに限らない。だれそれが難関大学の入試を通ったから優秀だとか、通ったからヘンなやつなのだ、という判断が貧しいことは、ちょっと考えれば分かる。
○宮検定なんてのをやっちまってる大学もありますよね。あれ? 代表者の名前、どっかで見たことあるような...。
そーいや、そんなのもありましたっけ。大学ではなくて学生がやっていることになっているらしいですが、来年以降は任せてもらえなさそうだとも書いてありますね。どーでもいい難しい問題が多すぎて合格者が4パーセントだったとか?「合格水準に変更について」って日本語おかしいし。代表者?
大学のウェブサイトを見たら、これは、授業を使ってやった企画みたいですね。で、その授業を開講している代表者が元ご同僚のようで。
人材ハケン会社の事前WEB登録時に、ハケン会社専用の登録フォームで職歴等記入するんですが、そんなに検定とか受けていませんでしたから、「資格」の欄に書くことが少なくて溜息出ちゃったことあります。
だからといって、怪しい資格(?)を書き連ねるのは気がすすみませんですね。
外国人社員採用事務のアシスタントをした際に、外国人の方々の履歴書(レジュメ)をたくさん目にしましたが、それこそドッサリ、たくさん、もう、鬼のように資格欄を埋めて、それだけでA4用紙3枚分になっていた応募者がいました。
あれはあれで、迫力ありました。
jiwaさん
お返事遅くなりました。そういうの、絞り込むか書き連ねるか、判断に迷いますね。読む側のセンスを忖度するしかないのかな。どちらかというと、よほどいかがわしい「資格」でない限り、書き並べたほうがよさそうな気がしますね。