iPhone / iPod touch 用の App Store に、ついに独独辞典が登場した。Duden – Deutsches Universalwörterbuch
。見出し語15万。これは大きい。まあ、以前から Office Bibliothek という名前で、Mac や PC で使えるデジタル版が出ていた。同じ形ですでにデジタル化されている Duden の Das große Wörterbuch der deutschen Sprache なんかも続けて iPhone 用にしてくれると嬉しいのだが。「電子辞書」ガジェットの小汚い表示、使いにくいユーザーインターフェースではなく、iPhone で見ることができるというのはやはり大きい。
ところで、問題は価格だ。App Store に出た当初は¥2900だった。それがいつの間にか¥4400になっている。どうも App Store のソフトの価格は上げたり下げたりが甚だしすぎる。
そう思っていたら、独Mac Life 誌(そう、そういう名前の雑誌がドイツには今でもあるのだ。かつて日本にもあったけれど)の記事によれば、最初́ 20 Euro で出てしまったのは App Store のミスで、今の 29.99 Euro が本来の値段なのだ、と、開発元の Paragon GmbH は言っているという。Paragon 自体のサイトでは、この説明はぼくは見つけられなかった。してみると、出てすぐに買ったぼくはラッキーだったということになりそうだが、なんだかなあ。
「駅探」もこの上なく下手なやり方で有料化して叩かれまくっている。
逆に、値段を下げてくるアプリも少なくない。レース・ゲームの Cro-Mag Rally がそうだ。当初は ¥1200 だったのをなんと ¥230 に値下げした。1000円近く、8割以上の値下げ。ぼくはどちらの値段でも買っていないので、うーむと思うだけだが、出始めに購入した人にとっては面白くないはずだ。でもどちらかというと、値下げはさほど叩かれない。当たり前か。差額で言えば有料化された「駅探」は350円だが、無料だったことからすると無限大倍(?)だからなあ。(iPhone の計算機で、0で割る割り算をやると、デカいカタカナで「エラー」と表示される。なんだか間抜けで楽しい。)
最初から、1週間だけとか、2000ダウンロードだけとか、期限を区切って無料にしてくるアプリも多い。もちろんそれならいいのだ。AirSharing も、Simplify も、Best!価格も、ぼくは速攻で入手した。
一つには、今まで Mac でも PC でも「オンラインウェア」では普通だったやり方、無償でダウンロードして試用できて、気に入って使い続けるには有償のユーザ登録をする、というやり方が App Store では不可能だということも問題なのだろう。この問題に対処する一つのやり方が期間限定無償であり、もう一つのやり方が、機能を削った無償版をリリースすることだという状態に、いまはなっているらしい。「駅探」はそのどちらでもなく、無償だとばかり思って最初から使ってきて、NaviTIMEの出来の悪さに引き比べて iPhone アプリのお手本だと絶賛してきたようなユーザが、突然有償化を告げられるという、そういうやり方をとってしまったのだった。政策のミスとしか言いようがない。それでも有料アプリのトップセラーになっているし、そのうち無償だったことは忘れられるさ、ということなのかもしれない。無償だったことを知らないユーザならば、350円はそんなに痛くはないだろう。でもぼくを含めて初期ユーザの大部分は、あ、ここは信用ならねえな、という印象を忘れることはないと思う。
# 追記:頃合いを見計らったかのように、「Yahoo!路線情報」が無料アプリとして登場した。これでいいや。
いずれにしても、App Store で購入ボタンをクリックすることが(あるいは iPhone 上でタップすることが)、まるで投機家になったような気がするのは、どうもあまりいいことではない気がする。
追記:期間限定で Aqua Forest, Neoさめがめ, Catch the Egg を無料にしたハドソンは、App Store でのアイコンに “Free Trial” という帯を入れている。この言葉だけでは期間限定無償提供なのか、デモ版なのか分からないが、いずれ有償になることを明確化する一つの工夫だと言えるだろう。また、こんなApp Store 価格更新情報サイトがもう存在するのだった。
便利だなあ。いや、喜んでいてはいけないよな、やっぱり。純正の App Store が見づらいということだし、アプリの価格がころころ変わるのもやっぱり問題だ。
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